ラグジュアリー御三家コングロマリット
誰もが知っているルイヴィトンやグッチなど、多くのラグジュアリーブランドは実はグループ企業なのです。これらグループ企業をコングロマリットと呼ぶのですが、大きく分けて3つの世界的なグループ企業を今回は紹介していきます。
またこれらコングロマリットで働くメリットについても解説します。
3大コングロマリットとは
コングロマリットとは
直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体のこと。 複合企業やグループ会社とも。 主に異業種企業が相乗効果を期待して合併を繰り返して成立する。※ウィキペディア引用
まぁ簡単に言うとグループ企業ですが、合併を繰り返し巨大化していく会社です。
①LVMH(ルイヴィトン・モエ・ヘネシー)
言わずと知れた絶対王者ルイヴィトンを筆頭に、ディオールやロゴ4文字にも入るお酒で有名なモエ&ヘネシーも含むフランス・パリを本拠地とするコングロマリットです。
他にも化粧品や時計など多岐に渡るのですが、レザー・アパレルブランドにのみフォーカスしていきます。
もはやLVMHだけで百貨店や表参道を占領できる程の壮々たるブランド群は以下のラインナップ。
Louis Vuitton (ルイ・ヴィトン)、LOEWE (ロエベ)、CELINE (セリーヌ)、KENZO (ケンゾー)、EMILIO PUCCI (エミリオ・プッチ)、Berluti (ベルルッティ)、Dior / Christian Dior (ディオール/クリスチャン・ディオール)、FENDI (フェンディ)、GIVENCHY (ジバンシー)、Donna Karan (ダナ・キャラン)、MARC JACOBS (マーク・ジェイコブス)、Thomas Pink (トーマス・ピンク)、StefanoBi (ステファノ・ビー)などなど。
宝飾関係などの更に詳しい詳細はこちらから。
最近ではTiffany & Co.(ティファニー)を買収(約1兆7,600億円)した事がニュースになっていましたが、2020年中頃に完了予定の様です。
ラグジュアリーブランドに転職する人の多くが「最終的にはLVMHに。。。」と思う人も多いほど人気のコングロマリットです。
②Richemont(リシュモン)
宝石商の王カルティエを筆頭に、ジュエリーや時計などの宝飾品のイメージの強いスイスに本拠地を置くコングロマリットです。
最近ではVC&Aも人気が高く、身につけている方をよく見かけます。
アパレル関係ではChloeやDunhillが有名ですが、その他は以下のラインナップ。
Cartier(カルティエ)、Baume et Mercie(ボーム&メルシエ)、IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)、Jaeger-LeCoultre(ジャガー・ルクルト)、A. Lange & Söhne(ランゲ&ゾーネ)、OFFICINE PANERAI(パネライ)、Piaget (ピアジェ)、Roger Dubuis(ロジェ・デュブイ)、Vacheron Constantin(ヴァシュロン・コンスタンタン)、Van Cleef & Arpels(ヴァンクリーフ&アーペル)、Ralph Lauren(ラルフ・ローレン/ジュエリー・時計部門)、Montblanc(モンブラン)、James Purdey and Sons(ジェームズ・パーディー)、Lancel(ランセル)、ダンヒル、クロエ / シー・バイ・クロエ
LVMHよりブランドの数こそ敵いませんが、宝飾関係が多いこともあってか上品な印象のブランドが多数。
③Kering(ケリング)
Gucciを筆頭としLVMHに近い印象のラインナップですが、よりファッショナブルで若年層にも人気のブランド(サンローランやバレンシアガ)が多いイメージでしょうか。
その他ブランドは以下の通り。
GUCCI(グッチ)、Saint-Laurent(サン・ローラン)、Alexander McQUEEN(アレキサンダー・マックイーン)、Balenciaga(バレンシアガ)、BOTTEGA VENETA(ボッテガ・ヴェネタ)、 Brioni(ブリオーニ)、Christopher Kane(クリストファー・ケイン)、Boucheron(ブシュロン)、Girard-Perregaux(ジラール・ペルゴ)、JeanRichard(ジャンリシャール)、Pomellato/dodo(ポメラート/ドド)、Qeelin(キーリン)、Ulysse Nardin(ユリスナルダン)
ブランドの規模感はリシュモンと同等に見えますが、LVMHの様にファッションブランドのイメージが強いです。
これらが御三家と言って過言ではないコングロマリットです。
ちなみに規模順にLVMHから並んでいます。
まだ他にも有名なブランドは多数ありますが、転職者としてはこの3グループ内で働く事を目指す人も少なくありません。
なぜそんなに転職者を惹きつけるのか。。。
御三家で働くメリット・デメリット
メリット
- 圧倒的な売り上げ
あまりに現実離れした額面ですが、LVMHを例にするとグループ全体で約6兆4,500億円(2019通期)という莫大な金額です。後述する福利厚生面などもこの売り上げがあってのことでしょう。
このご時世倒産しない会社はないですが、その中でも限りなく倒産しにくいかと。 - グループ内相互相乗関係
最近ではGucciのクリエイティブディレクターがアレッサンドロ・ミケーレに変わったのが大きな移籍でしょうか。
同じグループ内やそれを跨いでのデザイナーの入れ替わりはブランドのリフレッシュや競争を生み出しています。
またはブランド同士のコラボレーションなども同グループ故の大きなメリットです。ディオールとキャリーケースで有名なリモワなどがいい例でしょうか。
また従業員レベルでも、同じグループ内企業で公募があったりと長期キャリア形成の面でも優れています。 - 福利厚生
福利厚生は同じグループ内でも、それぞれのブランドで多少の差は有ります。ですが、概ね同じレベルの保証がされている事が多いです。
中でもLVMHは退職金制度や拘束時間の短さなど、魅力的な制度が充実しています。
それもまた、多くの転職者がLVMHに憧れる大きな要因です。 - ネームバリュー
こればかりは体験した感覚では有りますが、やはりこれらグループ企業での実績やキャリアが転職時に与える追い風は強いように感じます。
同じ店長経験でもLVMHと単独企業では前者の方がより優秀に感じるような、学歴フィルターに似た感覚です。 これはかえって面接時や入社後のハードルを上げてしまう面も有りそうですが、箔がつく意味ではプラスの場合が多いかと。
デメリット
- 海外本部の干渉
海外に拠点を置くため、様々な事が海外の運営チームの物差しで測られます。
また物理的/時間的な問題もあり、急務な事案もレスポンスがあまり良くない事が多いです。 - 海外/日本の文化の違い
挨拶ひとつから欧米の方と日本人の違いは商売に関わらず大きく異なります。
思いの外そんな事が?!という事が海外では当たり前で日本では考えられない!なんて事も。
例えばトートバックは日本では男女共に肩がけするのが一般的ですが、欧米では男性は基本的に肩がけはしないそうです。
商品の仕様変更などの要望でもニュアンスや意図が伝わらないのはあるある。 - 結果至上主義
これは良くも悪くも有ります。
最近では日本でも年功序列でなく、結果が最重要視されることが多いでしょう。
ですが外資系の特色か、社内面談などでは何よりも評価に値するのは売上です。
パフォーマンスによっては降格や、試用期間で見切りを付けられる事もあります。
結果どこがいい?
こればかりはそれぞれの好みに尽きます。
そもそも転職先に求めるものが、皆様々あると思います。
給与や福利厚生、ブランドへの趣味趣向など挙げればキリが無いでしょう。
ですが同じ知名度、待遇であればLVMHに惹かれてしまいます。理由の一番はNO1故の安心感です。
これらコングロマリットであってもそうでなくても、素晴らしいブランドも多々あります。
なので、自分の求めるものとコングロマリットの良さがマッチしたらその選択をしてみても?
最後に
コングロマリットだけに関わらず、数多くのブランドがあります。
流行り廃りも多いファッション業界の中でずっとここで!と思い、働き続けられるのは色々な事がマッチしないと難しいかもしれません。
結局はそこで働く”人”がモチベーションも待遇すらも補えるようなことも多いです。
ですが結局は入らなければ分からない事ばかりで、口コミサイトでの評判なども結局は投稿者の主観です。
転職者自身が判断できるのは、待遇などの公開されている情報でしかありません。
なのでそういった面では大きな会社は情報量も多く、判断材料が多いです。
経験上でも多くの人がLVMHに惹かれているのはよく目にします。
ステップアップの参考にしてみてください。
⬇️にある『転職キャリアブログ、30代の転職』をクリックしていただけると、モチベUPになるので何卒。