ペッパーの転職相談所。時々いろいろ。

カジュアルブランドからスタートし、マネージャーを経てラグジュアリーブランドへ。ステップUPしてる気もするけど、何か足りないと思う日々。今までの体験談や入ってみて分かったことを綴っていきます。今転職に迷っている方や、今の環境を変えるきっかけになれば幸いです。

百貨店の特別なサービスと裏側

f:id:sgt-peppers:20200519022625j:plain

百貨店といえば誰もが一度は足を運んだ事があるかと思います。
多くの方はただ買い物にいくだけで、特別なサービスは受けていないでしょう。
今回はそんな特別なサービス内容と、働くと分かる裏側にズームイン。

 外商というサービス

こちらはどの百貨店でもあるサービスですが、これぞ百貨店!と言える特別サービスです。
前提として一定以上の条件を満たした特別なお客様(以降;外商顧客)のみを対象。
基本的には年間購入金額が幾ら以上。といった感じです。

我々一般庶民では体験出来ないサービス内容や、販売員目線の重要性までをライドオン。

  • 外商員という存在

    ”外商員”という存在無しにこのサービスは語れません。
    この役割を担う社員が恐らく殆どの百貨店に存在します。
    百貨店についてはこちらから。

    sgt-peppers.hateblo.jp

    外商員は外商顧客と各ブランド販売員との橋渡しの役割を担っています。
    外商顧客には固定の販売員が担当につき、密な連絡から関係性を構築していきます。
    その後は多くの場合、外商員からのアプローチで様々な商材を案内していきます。
    外商顧客のニーズや都合とマッチすれば、ご自宅にお伺いして商談に移っていきます。

    彼らは担当している外商顧客の売上に応じて評価されるので、高単価商材を好む傾向にあります。
    なので、ラグジュアリーの中でもアパレル関係はあまり力を入れてくれない外商員が多いです。
    結果として、宝飾品・時計・美術品の店舗スタッフとは密な関係になる事が多いです。

    蛇足ですが、宝飾関係の店舗スタッフは外商員との強いコネクションを持っているか?
    入社時の評価基準とされる事が多いほど、重要な存在です。

  • 持ち廻りサービス

    字面からなんとなく、分かりそうですが簡単に言うと訪問販売です。
    このご時世に嘘でしょ??百貨店がわざわざ人の家に販売しに行くの?と思いますよね。
    行くんです、勿論。先述した通り高単価商材が多いですが、お客様の欲しい物は全て。
    ご自宅へ伺う場合は対象ブランドのスタッフと外商員とで同行することも多くあります。
    金額や関係性・購入実績によりますが、本当に全国どこへでも伺います。

    また店頭で買い物をした際に、ご自宅までのお届けを承ることは頻繁にあります。
    そもそも外商顧客は配送料が無料の場合が殆どですが、外商員が直接お持ちすることもあるある。
  • 特別サロン

    殆どの百貨店に外商顧客向けのサロン(特別休憩室)が用意されています。
    このサロンはその日に買い物をしてようがしてまいが、任意で利用する事ができます。
    通常のお客様は分かりづらい場所に位置し、入ると受付カウンターがあります。
    そこで受付を済ませたら利用ができるのですが、簡単に言うとルノアール
    いい感じのソファーがあり、ドリンクサービスを受ける事が出来好きなだけ寛げます。
    買い物をした後に商品を受け取る場合もこのサロンでお待ち頂く事が多いです。
  • 割引サービス

    これは百貨店やブランド内のルール、外商顧客のレベルに応じて割引率も異なります。
    百貨店の割引内容は様々ですが、単純に値引きになる場合や特別なポイント付与など様々。

    ブランド単位では幾ら以上の購入の場合によっては○%OFFなんてこともあります。
    なので外商顧客の家族を持つ友人が居る場合は、百貨店に同伴出勤出来れば勝ち確定です。
  • 特別イベント招待

    伊勢丹最強説でも紹介したようなPOP UPイベントや、ブランドの新作入荷。
    様々なイベントに於いても、外商顧客の売り上げが占める割合はとても大きいのです。
    なので外商員や各ブランドの販売員は必死のアプローチを仕掛けます。

    また各百貨店が年間で数回催す、外商顧客だけを招待する特別販売会があります。
    いわゆる有名ホテルのなんとかの間とかを貸し切り、多くのブランドを一挙に集めるのです。
    そこでご紹介するのは普段店頭に並ぶ事の無い、特別な商品を外商顧客にのみ紹介します。
    数百万なんて当たり前!数千万や億単位の商材も中には存在します!もはや桃鉄の世界です。
    その商材が個人売り上げに繋がろう物ならもう、一撃でペッパー社長の優勝です。

ラグジュアリーブランドの位置付け

デパ地下に始まり化粧品やら色々な売り場がある百貨店。
我らがラグジュアリーの位置付けはどんな感じかご存知ですか?

アパレルでもカジュアルとラグジュアリーに別れ、そのボーダーはなんとも判断し難いです。
その分類に関しては以前書きましたが、百貨店毎でも更にフィルターがかかるのでなんとも言えません。

百貨店ではラグジュアリーブランドは”特選(百貨店によって様々)”という位置付けになります。
それがなんやねんて事ではあるのですが、特選扱いになるかどうか?がブランドによっては大事な所。
ある種ブランドとしての箔が付くとでも言いましょうか、ステータスなんです。

そして特選ブランドへの距離感は百貨店からしても変わってくるのです。
なので、ラグジュアリーや特選ブランドという位置付けになる事に意義があるのです。 

百貨店での勤務経験のメリット/デメリット

以前伊勢丹最強説でも触れましたが、こちらではデメリットもしっかりとお伝えします。
可愛くて性格も最高、そんな子はそうそういないのが現実です。

メリット

メリットに関してはここ迄でと過去記事のリンクで、すでにお伝えしている部分が多いので列挙だけ。

  • 百貨店自体の集客力
  • 百貨店催事の開催
  • 外商顧客とのコネクション構築
  • 競合ブランドの集客におけるシャワー効果

デメリット

こちらは百貨店の恩恵を受ける代償ですので、当然発生するレベルの事ですが。。。

  • 煩雑なオペレーション
    これに全てが集約されても言って過言では無いほどに面倒です。
    百貨店毎でルールは様々ですが、例えば一つの商品を他の店舗に配送するのは日常茶飯事です。
    この作業一つにすら百貨店の承認印を貰わなければ出荷が出来なかったりします。

    新商品が入荷した時には、品質表示に誤りがないのか?をチェックしてもらったり。
    しかもそういう管理職の担当社員はまぁー殆どの場合に気難しい曲者が多いです、経験上ですが。
    なのでそういう社員と接する機会の多い役職者ほど、処世術が生き抜く鍵になってきます。
    逆に社員方がとても融通の利く方だと無駄なストレスは殆ど無くなるのですが、結局は運任せ。

  • 自由度の低さ
    上記の煩雑なルールが最早自由度の低さのような物ですが、他にも固いルールが多いです。
    入館方法、身嗜み(髪型や髭、装飾品)、制服の色、などなど。
    自ブランドのスタッフ以外の目線が常に周りにあるので、注意する事は必然的に多くなります。

    一度慣れてしまえば、煩雑なオペレーションのステップもスムーズに出来る物です。
    伊勢丹のみならず百貨店で働いていた事が、ある種1つスキルが身に付いた程の意味があります。
    転職の際には百貨店経験者は、百貨店勤務での募集に有利に働くのも経験済みです。
    ですので、着任した時には前向きに百貨店で生き抜いてください。

まとめ

長い歴史を持つ百貨店。 
当然長い間で多くのファンを獲得しているので、路面店以上の顧客力を持っています。
それを最大限生かせるかどうか?が百貨店での売り上げ構築の鍵となります。

  • 外商員をキャッチする事が売り上げ確保の鍵。(これ一番大事)
  • 百貨店の管理職社員をキャッチする事がストレス軽減の鍵。
  • 伊勢丹のみならず、百貨店での勤務経験は1個のスキルを得た程有益。

⬇️にある『転職キャリアブログ』をクリックしていただけると、モチベUPになるので何卒。